受験生へのアドバイス
本学の臨床心理学コースには、様々な臨床的アプローチをとっている教員がそろっています。そのため、心理学の基礎的知識はもとより、様々な心理療法の理論について、その基本的な概念や根本的発想を事前に理解しておいていただくことが必要になります。
具体的には、行動療法、認知療法、精神分析や力動心理療法、クライエント中心療法、家族療法などです。こうした多様な理論のすべてを完全に理解することは不可能でしょう。しかし、それぞれのアプローチの根本理念、モデル、そしてごく基本的な技法との関連性を知っておいていただくことは不可欠です。
入学後にも、1つの事例についての検討会で、様々な立場の教員や先輩から、様々な意見が出されます。そのような中で、ご自分にあった心理療法をしっかりと身につけていくためには、事前に各心理療法の理論の概要について知っていただいておくことが望ましいです。
心理療法の理論とは、深めれば深めるほど奥深いものです。入学後にそれをしたいただくための準備として、各アプローチの概説書などを読まれ、ノートにまとめていただくなどするのが良いと思います。
入試時期
年3回(8月、11月、2月)
募集人数
前期:16名中期:4名後期:若干名
出願期間
前期:令和6年7月5日(金)〜7月19日(金)
中期:令和6年10月11日(金)〜10月23日(水)
後期:令和7年1月20日(月)〜1月27日(月)
試験日
前期:令和6年8月22日(木), 23日(金)
中期:令和6年11月23日(土)
後期:令和7年2月21日(金)
※別日に事前接続テストあり
試験科目
●口述試験(オンライン面接)
・機関長推薦により出願する者
志望動機、研究課題および研究計画、心理学にかかわる基礎的な知識について試問を行う(500点)。
・上記以外の者
志望動機、カウンセリングや教育相談などに関連した活動(主に小中等教育において3年以上の教務経験を有する者)、入学後の研究課題や研究計画等について試問する(300点)。また、筆記試験に代えて、臨床心理学分野と近接療育、カウンセリングおよび教育相談に関する専門的な知識等について試問する(200点)。
提出書類
研究希望等調書
合格発表日
前期:令和6年9月11日(水)
中期:令和6年12月9日(月)
後期:令和7年3月7日(金)
応募状況
■過去の入試結果
【令和6年度】
前期:志願者45名、合格者31名
中期:志願者16名、合格者5名
後期:志願者6名、合格者0名
【令和5年度】
前期:志願者39名、合格者19名
中期:志願者17名、合格者5名
後期:志願者6名、合格者2名
【令和4年度】
前期:志願者37名、合格者19名
中期:志願者11名、合格者2名
後期:志願者5名、合格者1名
【令和3年度】
前期:志願者26名、合格者17名
中期:志願者6名、合格者3名
後期:志願者9名、合格者3名
【令和2年度】
前期:志願者26名、合格者22名
中期:志願者4名、合格者3名
後期:志願者4名、合格者0名
【平成31年度】
前期:志願者25名、合格者21名
中期:志願者8名、合格者6名
後期:志願者4名、合格者3名
【平成30年度】
前期:志願者28名、合格者22名
中期:志願者5名、合格者3名
後期:志願者2名、合格者0名
【2017年度】
前期:志願者33名、受験者32名、合格者22名
中期:志願者4名、受験者3名、合格者0名
後期:志願者5名、受験者3名、合格者0名
【2016年度】
前期:志願者41名、受験者41名、合格者26名
中期:志願者9名、受験者9名、合格者2名
後期:志願者5名、受験者2名、合格者0名
【2015年度】
前期:志願者49名、受験者48名、合格者30名
中期:志願者20名、受験者19名、合格者2名
後期:志願者6名、受験者6名、合格者0名
【2014年度】
前期:志願者37名(5)、受験者37名(5)、合格者27名(3)
中期:志願者 8名(0)、受験者 8名(0)、合格者 2名(0)
後期:志願者11名(1)、受験者10名(1)、合格者 1名(1)
【2013年度】
前期:志願者19名(4)、受験者19名(4)、合格者17名(3)
中期:志願者 7名(1)、受験者 7名(1)、合格者 4名(1)
後期:志願者10名(0)、受験者 8名(0)、合格者 4名(0)
【2012年度】
前期:志願者29名(5)、受験者29名(5)、合格者23名(5)
中期:志願者 9名(0)、受験者 7名(0)、合格者 3名(0)
後期:志願者 9名(1)、受験者 7名(1)、合格者 2名(0)
■機関長推薦入試結果
【2017年度】
前期:志願者9名、受験者9名、合格者7名
中期:志願者1名、受験者0名
後期:志願者0名
【2016年度】
前期:志願者13名、受験者13名、合格者9名
中期:志願者0名
後期:志願者0名
【2015年度】
前期:志願者3名、受験者3名、合格者2名
中期:志願者3名、受験者3名、合格者1名
後期:志願者0名
【2014年度】
前期:志願者5名、受験者5名、合格者5名
中期:志願者0名
後期:志願者0名
【2013年度】
前期:志願者4名、受験者4名、合格者4名
中期:志願者1名、受験者1名、合格者0名
後期:志願者0名
【2012年度】
前期:志願者7名、受験者7名、合格者5名
中期:志願者2名、受験者2名、合格者1名
後期:志願者1名、受験者1名、合格者0名
入試説明会
【対面】
○日時:R6年5月18日(土)、R6年6月15日(土)、R6年9月21日(土)
○全体会(大学院の概要・入試説明)
○個別相談(遠隔教育活用修学プログラムの学修を含む)
※各コース等の教員が質問にお答えします。
○(上越会場のみ)施設見学(学生宿舎、院生室等)
12:30~13:00 受付
13:00~13:15 全体説明等
13:15~13:45 大学院概要説明、令和7年度入試等説明
13:45~14:00 事務連絡・休憩
14:00~16:00 各領域・分野等別の個別相談、(上越会場のみ)施設見学
※発熱など風邪症状のある場合は参加をご遠慮願います。
※同伴者は原則1名までとさせていただきます。
※大学院説明会に関して障害への合理的配慮を希望される方は、申込みフォームの「合理的配慮について」の項目に、必要な配慮について入力ください。なお、内容によっては、希望されている配慮を提供できない場合がありますので、ご了承ください。
【オンライン(Zoom)】
R6年 6月 1日(土)
9:00~16:00 【領域・分野別】
個別相談 申込受付は終了しました。
R6年 6月22日(土)
9:00~12:00 【総合】
個別相談 申込受付は終了しました。
R6年 9月 7日(土)
9:00~16:00 【領域・分野別】
個別相談 申込受付は終了しました。
R6年 9月28日(土)
9:00~12:00 【総合】
個別相談 申込受付は終了しました。
R6年11月30日(土)
9:00~16:00 【領域・分野別】
個別相談 お申込み開始までお待ちください。
※開催日の約1ヶ月前から受付開始いたします。
R6年12月14日(土)
9:00~12:00 【総合】
個別相談 お申込み開始までお待ちください。
※開催日の約1ヶ月前から受付開始いたします。
【領域・分野別】
各領域・分野の担当教員が質問にお答えします。
(遠隔教育活用修学プログラムの学修を含む)
【総合】
事務担当者が質問にお答えします。
・入試
・カリキュラム
・教員職員免許取得プログラム(免P)制度
・学生生活
・遠隔教育活用修学プログラム制度
※大学院入学相談会に関して障害への合理的配慮を希望される方は、申込みフォームの「合理的配慮について」の項目に、必要な配慮について入力ください。なお、内容によっては、希望されている配慮を提供できない場合がありますので、ご了承ください。
研究室訪問
可能
備考
キーワード
・学校臨床
・健康心理
・発達臨床
・認知行動療法
・応用行動分析
・精神分析
・カウンセリング
・学校コンサルテーション
研究科の概要・特色
本コースでは、公認心理師と臨床心理士いずれの受験資格取得にも対応したカリキュラムが整っています。
● 心理臨床コースでは、広く子どもから大人までの“こころ”と“行動”の問題に専門的に対処し、クライエントが抱える悩みをやわらげ、“こころ”の健康を維持・回復するための理論と方法を追及します。
● 学校や教育現場で、教育相談や生徒指導に臨床心理学的な知識や技能を活用できる教員や、医療、福祉、教育、司法、産業分野などで臨床心理学の専門家として活躍できる人材の育成をめざしています。
● クライエントに生じる様々な“こころ”の問題への理解を深めるとともに、それらの問題に対処するための臨床心理学と各種心理療法についての専門科目を開講しています。また、心理教育相談室を併設し、心理療法や教育相談等に必要な実践的な知識と技能を修得するための数々の実習プログラムを用意しています。
● 臨床心理学に関する基礎的および応用的な研究を推進するための支援体制も充実しており、研究方法の基礎から学び、次第に臨床的な応用研究の方法を習得できる教育課程を編成しています。
● 心理学基礎科目を踏まえて臨床心理学の応用科目を重点的に履修します。ここでは、臨床心理学の専門教員 のスーパービジョンを受けながら、実際の心理相談場面でのケース担当を通じて体系的で密度の濃い教育を行います。
求める人材
心理臨床コースでは、教育をはじめとして、医療、福祉、司法、産業など様々な分野で貢献できる心理専門職の要請ならびに現職教員の再教育を目的としていることから、下記に掲げる学生を求める。
(ア)教育及び専門領域の内容について、学士課程卒業相当の学識、技能及び研究方法を身につけている。【基礎力】
(イ)教育をめぐる現代的諸課題について、専門的な知見をもとに、その対応方策を体系的・総合的に考え、その課程や結果に適切に表現することができる。【思考力】
(ウ)学校等に対する社会のニーズを踏まえ、生活や社会、環境の中に問題を見出し、解決に向けて主体的に取り組もうとする意欲を有している。【実践力】
(エ)自己の学修課題・研究課題を明確に意識し、積極的に学修を進めていくことができる。【学び続ける力】
(オ)自己の人格及び感性を高め、多様な人々と関わりながら社会に貢献しようとする態度を備えている。【人間力】
(カ)臨床心理学及び近接領域の基礎的な知識を有している。【基礎力】
(キ)学校をはじめとして様々な臨床現場に関連する諸課題について研究と臨床の両側面から論理的に考えることができる。
(ク)心理臨床の専門的技術を修得する意欲と態度を有している。【実践力】
担当教員
■飯塚 有紀 准教授
【専門分野】臨床心理学,臨床発達心理学
【研究テーマ】
「母親になるとはどういうことか」に注目し,子どもの気質や母親の性格特性などの観点から基礎的研究を行っている。特に,NICU(新生児集中治療室)への入院経験など母子関係構築の最早期に危機的状況を経験した母子がどのように危機を乗り越えていくのか,また,父親も含めどのように家族になっていくのかに関心を持っている。その過程において,どのような心理的支援や援助が求められているかについても研究対象としたいと考えている。加えて,心理学的方法論,特に質的研究法についても関心を有している。
■大宮 宗一郎 講師
【専門分野】犯罪非行心理学、学校臨床心理学、臨床心理学
【研究テーマ】
薬物依存症者の支援を中心とした研究を行っている。具体的には、刑事施設や精神保健福祉センターにおいて実施されている薬物依存回復プログラムの長期的効果の検証を行っている。また、「生きにくさ」をキーワードとして、さまざまな「生きにくさ」から自傷行為や薬物使用など故意に自分の健康を害してしまう子ども、成人、そして薬物依存症者を対象に、マインドフル・セルフ・コンパッション・プログラムの導入および実施に向けた研究に取り組んでいる。
■加藤 哲文 教授
【専門分野】学校臨床心理学、特別支援教育、応用行動分析学
【研究テーマ】
行動・情緒障害、発達障害のある児童・生徒への学校や家庭・地域社会での適応支援に関する臨床心理学的研究。特に、学習障害、ADHD、自閉症、不登校や社会的ひきこもり、選択性緘黙などのある児童生徒とその家族支援に関わる問題解決のために、応用行動分析や認知行動療法といった方法論や、学校・教員への行動コンサルテーションの方法論の開発研究を行っている。
■田中 圭介 准教授
【専門分野】臨床心理学、異常心理学、認知行動療法
【研究テーマ】
過剰な心配の低減を研究テーマとして取り上げ、相談者が、心配と上手く付き合い、望ましい行動を獲得するための支援方法を検討していきたいと考えている。主に認知行動療法や自己制御に関する理論の観点から,心配を止められないメカニズムを理解し,その緩和に向けた支援方法を洗練することを目標に、研究を行っている。
■原 真太郎 講師
【専門分野】行動医学、睡眠学、認知行動療法
【研究テーマ】
行動医学を専門とし,心理と行動・社会・身体といった全人的な角度からみた人間の苦悩や健康に対する理解と支援に関して研究を行っている。特に,睡眠に関心を寄せており,「眠りたくても眠れない」という苦悩の解消や「よく眠れている」という健康の向上のためには何ができるのかということを重視して研究に取り組んでいる。
■松下 健 教授
【専門分野】学校臨床心理学、イメージ心理学、催眠
【研究テーマ】
「~ない」という否定文の作用を通して感情・感覚・行動の制御に関する基礎的研究を行っているが、 心理療法場面におけるクライエントの発話についての研究を進めている。また教師のバーンアウトの低減に関する研究を進めており、 教師のメンタルヘルスの改善、予防に関する研究を行っている。
■宮下 敏恵 教授
小・中・高校における教師のバーンアウトの対策や予防について研究を進め,教師のメンタルヘルス改善に関する研究を行っている。またクライエントの「〜ない」という否定文の影響や,さらには臨床心理面接におけるクライエントの発話について語彙分析を用いて分析を行い,面接プロセスを実証的に検討している。
キーワード
- 学校臨床
- 健康心理
- 発達臨床
- 認知行動療法
- 応用行動分析
- 精神分析
- カウンセリング