心理学は人間の行動と心理を科学的に解明する学問です。本専攻では、実験室だけにとどまらず、広く人間の活動の場に触れ、また他領域の専門家との共同・交流を通じて教育と研究を進めています。博士前期課程には、心理学コースと臨床心理学コースを設置しています。心理学コースは、発達心理学、知覚心理学、認知心理学を専門とする教員が指導に当たり、心理学に関連する専門職につくことのできる人材の育成を目指しています。臨床心理学コースは、教育臨床、精神医学、精神心理学などを専門とする教員が指導に当たり、心理臨床家に必要な知識と実践能力を培います。なお、臨床心理学コースは日本臨床心理士資格認定協会から臨床心理士指定大学院(第2種)の指定を受けており、1年間の実務経験の後に資格審査を受けることが可能です、また、同コースでは2020年度入学者から、公認心理師養成に対応したカリキュラムを実施しています。博士後期課程では次代の心理学の教育・研究者の養成を目的として、博士前期課程での研究をふまえたより高度な研究を行い、博士学位取得を目指します。
【文学研究科の求める人材】
文学研究科は13専攻からなる、人文科学と社会科学にわたる総合的な研究科です。
本研究科では、人間の存在そのもの、人間の内面、社会、歴史などを研究対象に、現実的事象、テクストおよびデータを中心に考察する人文主義的理念に立って、グローバル化、高度情報化が進行する国際社会と地域社会に貢献できる知的教養と実践力を身に付けた人材を養成することを目標としています。
この理念と目標の実現に向けて、以下のような方々の入学を期待します。
1. 人間や社会の諸問題に関心を持ち、豊かな未来を切り開くために、より専門的な研究
を志す人
2. 専門的な研究を推進するに足る教養とコミュニケーション能力を身につけて、国際社
会での活躍を志す人
3. 現代社会や人間が直面している諸問題に対処できる高度な専門知識・技能を備えた職
業人を志す人
4. 地域社会の諸課題に関心を持ち、その課題解決に向けて意欲的に取り組み、地域社会に
貢献することを志す人
5. 実社会において自らの能力を高め、さらに社会に貢献するために、キャリアアップや
キャリアチェンジを志す人
【入学前に修得しておくことが望まれる学修内容・学力水準等】
広範で深い学識と、それを背景にした、社会における実践力を身につけるためには、次のような学力や能力をもっていることが望まれます。
・語学力:専門分野の基本文献を正確に読み取る日本語能力および外国語能力
・論理能力:自らの見解を正確に理路整然と表現し、第三者に伝達することができる論理能力
・計画性:所定の期間内に研究を進め、論文等を完成できる実現可能な研究計画を立て、それを遂行する能力
以上のような学力・能力に加え、自身の専門への関心や興味、そして学習意欲を持っていること。さらに自らの研究が果たす社会への貢献、言い換えると、自らの専門分野の社会における位置づけを意識していることが望まれます。
このような学力・能力を、筆記試験、卒業論文、研究計画書、面接などによって判定します。