入試時期
年1回(8〜9月)
募集人数
研究科全体で37名
出願期間
2024年8月22日(木)〜8月29日(木)
試験日
第1次試験:2024年9月10日(火) ※11日を予備日とする。
第2次試験:2024 年9月24日(火)〜9月26日(木)
試験科目
第1次試験
・外国語:英語、独語、仏語、中国語の中から1つを選択
・専門科目:臨床心理学
第2次試験
・提出論文を中心とした口頭試験
提出書類
・研究計画書
・研究経過報告書
社会人入試
【教育実践指導者要請プログラム】
2年以上の在職経験あるいは社会的活動経験等を有する者で、さらに高度に専門的な教育実践指導力を養おうとする者を対象とするプログラムです。(修士課程のみ)
■出願資格
出願時点で2年以上の在職経験、社会的活動経験等を有し、研究者養成プログラムの出願資格を満たす者。
■募集人数
研究科全体で5名
合格発表日
第1次試験:2024年9月17日(火)午後 1 時
第2次試験:2024年10月2日(水) 午後 1 時
応募状況
■過去の入試結果(2024〜2018年度は研究科全体)
【2024年度入試】
(修士)研究者養成コース
・志願者70名、受験者70名、合格者37名、入学者37名
【2023年度入試】
(修士)研究者養成コース
・志願者66名、受験者65名、合格者42名、入学者42名
【2022年度入試】
(修士)研究者養成コース
・志願者69名、受験者68名、合格者39名、入学者37名
【2021年度入試】
(修士)研究者養成コース
・志願者54名、受験者54名、合格者27名、入学者26名
【2020年度入試】
(修士)研究者養成コース
・志願者58名、受験者58名、合格者36名、入学者35名
【2019年度入試】
(修士)研究者養成コース
・志願者68名、受験者66名、合格者33名、入学者32名
【2018年度入試】
(修士)研究者養成コース
・志願者86名、受験者85名、合格者45名、入学者44名
***
【2017年度入試】
(修士)研究者養成コース
・志願者25名、受験者24名、合格者6名、入学者6名
(博士後期)臨床実践指導者養成コース
・志願者5名、受験者5名、合格者3名、入学者3名
【2016年度入試】
(修士)研究者養成コース
・志願者22名、受験者22名、合格者4名、入学者4名
(修士)第2種
・志願者なし
(博士後期)臨床実践指導者養成コース
・志願者15名、受験者15名、合格者5名、入学者4名
【2015年度入試】
(修士)研究者養成コース
・志願者38名、受験者38名、合格者15名、入学者13名
(修士)第2種
・志願者3名、受験者3名、合格者1名、入学者1名
(博士後期)臨床実践指導者養成コース
・志願者11名、受験者11名、合格者4名、入学者4名
入試説明会
2025年度大学院教育学研究科・教育学部学士入学入試説明会について
2024年6月15日(土)
12:30~13:30
・入試ガイダンス(全体説明)
13:45~15:25
・コース別相談会
※本説明会は【Zoom】を使用して開催します。
※同時間帯にオンライン(Zoom)にてリアルタイム配信をします。
※教育認知心理学コースについては、Zoomでのコース別相談会は行いません。当コースについての詳細はこちらをご確認ください。
※臨床心理学コース及び臨床実践指導者養成プログラムについて、コース別相談会で全体説明を行い、その後希望者のみ個別相談会を実施します。なお、時間が限られておりますのであらかじめご了承ください。
進路状況
教育学研究科に学んだ大学院生の修了後の進路としては、例年、修士課程修了者のおよそ5~7割程度が博士後期課程に進学し、 博士後期課程修了者の5~7割程度が大学教員・日本学術振興会特別研究員(PD)など研究者としてのキャリアを選択します。
就職先としては、民間企業とそれ以外に分けられますが、それ以外の進路を分析すると、専門的知見を生かし、健やかな生涯発達を支援する専門職(教育行政・司法矯正・心理臨床・学術啓蒙など)が目立っています。
備考
キーワード
・ユング
・精神分析
・心理療法
・心理アセスメント
・箱庭療法
研究科の概要・特色
複雑さを増す現代社会において、さまざまな問題や悩みをもつ人が増えてきて、人々が心理療法を求めることも多くなっている。本講座では、心理的な見立てや心理療法を実施するための教育・訓練が様々な実習も含めて、基礎から行われている。また、附属臨床教育実践研究センター(連携教育学講座)と協力して教育研究活動を行っている。さらに、本講座には、日本で初めて設置された臨床実践指導者養成コース(博士後期課程)がある。ここでは、臨床実践に関する実践指導法や事例検討の在り方、スーパーヴィジョンに関する実践と教育に取り組んでいる。そこから臨床実践体験に根ざした実証的・理論的な研究を行っている。
求める人材
本研究科は、教育と人間に関わる多様な事象を対象とした諸科学を考究することにより、理論と実践とを結びつけた心、人間、社会についての専門的に高度な識見ならびに卓越した研究能力を養成し、さらに、広い視野と異質なものへの理解、責任感と高井倫理性、多面的・総合的な思考力と批判的判断力を形成し、人間らしさを擁護し促進する態度を啓培することで、多様な人々との協働によって地球社会の調和ある共存に貢献できる高度な専門能力をもつ人材の育成を目的としています。
以上の目的を理解し、本研究科での学修を希望する者に対して、入学者選抜においては、以下の点を評価します。
教育学・心理学分野の研究に必要な学力を有していること
多面的・総合的な思考力と批判的判断力、専門的コミュニケーション能力を有していること
学んだ専門分野を活かして将来国内外の問題解決に貢献しようとする意欲と、多様な人びととコミュニケーションをとる能力を有していること
より具体的には、課程別に下記のような入学者選抜を行います。
(修士課程)
上記のポリシーを実現するため、本研究科修士課程では外国語や教育学・心理学関連の専門知識を評価する筆記試験を第一次試験、研究経過報告書及び研究計画書等に基づく口頭試験を第二次試験とした2段階選抜を行い、これらの結果を統合した入学者選抜を実施します。「研究者養成プログラム、外国人留学生特別選抜」においては、研究経過報告書及び研究計画書等に基づく書類審査を第一次試験、教育学・心理学関連の専門知識を評価する筆記試験及び提出論文の評価とこれに関連した口頭試問を第二次試験とした2段階選抜の入学者選抜を実施します。また、2年以上の在職経験あるいは社会的活動経験等を有する社会人で幅広い知識と柔軟な視野、確かな実践的指導力を有する高い水準の教育関係専門家を目指す者を対象とした「教育実践指導者養成プログラム」においては、研究経過報告書に代えて経歴報告書の提出を求めるとともに、提出書類を丁寧に評価する入学者選抜を実施します。
担当教員
■臨床心理学講座
●高橋 靖恵 教授
臨床実践指導学:心理臨床学・心理アセスメント・スーパーヴィジョン学・家族心理学
大学院博士後期課程・臨床実践指導者養成コースを担当し、スーパーヴァイザー養成の在り方を検討するスーパーヴィジョン学の構築を志している。 心理臨床学的立場から、青年期・成人期を中心として、クライエント及びその家族に対する心理療法に関する実践的研究を行ってきている。特に無意識の在りようや治療関係という視点から、面接過程や投映法を中心とした心理アセスメントを通して、上記の理解を深めようとしている。
●田中 康裕 教授
心理臨床学:ユング心理学に基づく心理療法における治癒とその限界
神経症の心理療法が主たるテーマ。神経症を単に修復すべき「対象」としてではなく、心理学それ自体を創り出すひとつの「主体」として捉える。また、それと並行するかたちで、個人心理療法の実践を通して、夢や箱庭、描画等のイメージを用いた心理療法の治癒要因、さらには、そこに必然的に包含される限界についても検討を深めてゆきたい。
●立木 康介 人文科学研究所教授
心理臨床学:ラカン派精神分析
精神分析にとって本質的な問いは、ラカンによれば、たったひとつに要約できる――意味と現実的なものはいかにつながりうるのか、と。現実界は象徴界の不可能であるというラカンの定義からすればひとつの逆説にも見えるこの「つながり」は、臨床においていかなる形で出会われるのだろうか。症状、幻想、欲動の水準で考えたい。
●西 見奈子 准教授
臨床心理実践学:精神分析・精神力動的心理療法・精神分析史・臨床心理学史
臨床では、精神分析、特にクライン派やビオンの理論を基盤として実践をおこなってきた。また、そうした理論が実際の臨床場面でどのように展開するかについて臨床研究をおこなっている。 さらに精神分析史の研究をおこない、日本の精神分析および心理臨床の特徴を検討している。その中ではセクシュアリティが日本ではどのように扱われてきたかという点に関心を持ち、研究を進めている。
●梅村 高太郎 准教授
心理臨床学:思春期の心理療法
さまざまな次元で「子ども」から「大人」への劇的な変化が生じる思春期には,精神症状や問題行動などが表れやすい。そうした「子ども」でも「大人」でもない思春期の心理療法において,どのような視点やアプローチが必要になるのかを,「身体化」「発達障害」といった事態に注目し,臨床実践に基づいて研究を行っている。
●野口 寿一 准教授
心理臨床学:主体性の弱い者の心理療法、イメージを用いた心理療法におけるセラピストの関与
日本において学校や職場への不適応を呈する若者の中には、主体性の問題や心理発達的課題を抱えた者が一定数いる。そのような者の心の構造や変化の契機について「他者」との接点に注目しつつ、文化的観点や心理臨床的観点、職場のメンタルヘルスの観点から研究している。
また、夢や描画、遊びなどイメージを用いた心理療法において、セラピストがどのような視点をもち、関与するかはプロセスを左右する重要なポイントであり、セラピストの態度やコミットメントについて事例と理論的考察を通じて探求している。
●松下 姫歌 教授
臨床心理実践学:心理臨床におけるイメージと心的体験のリアリティに関する研究、およびその心理臨床実践上の深化
心理臨床の現場で生じる事象や言動、描画、箱庭、夢等の表現について、それらに含まれるイメージとその心的体験のリアリティの性質を捉えうる視点を研究する。
そのような視点の発掘によって、心自身の求める方向性を見出し、心自身のもつスーパーヴィジョン機能を生かすことが可能になるプロセスとメカニズムについて、心理臨床実践と臨床心理学的検証を通じて考察し探究する。
●畑中 千紘 准教授
専門分野:臨床心理学、心理臨床実践学、時代の変化と心理傾向の関係についての研究
人のこころは個別的でありながら、その一方で時代や文化によって共通の傾向を示すことがある。たとえば発達の遅れを呈する子どもが増えていることには、子どもの素質だけでなく、社会のあり方が関係しているという見方も必要かもしれない。現代の日本社会を生きる上で生じてくる症状や問題、心理・社会的な課題に対する理解とアプローチについて、臨床実践を通して探求していきたい。
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