傾向と対策

■東京大学 工学部 3年次編入試験

■ 物理学

■ 出題形式

例年3題の大問から構成され、時間は1時間半である。すべて記述式問題となっている。

■ 出題内容

以下に過去3年間の出題内容をまとめた。大問1は力学、大問2は電磁気学で固定されているようである。力学は剛体の衝突・摩擦・慣性モーメントなど年によって様々でこれといって傾向がないように思われる。電磁気学はコンデンサー、磁場中の回路や荷電粒子の問題が多いように思われるが、問題設定が複雑なこともあり油断はできない。大問3に関してはあまり分野が固定されておらず、熱力学・量子力学・特殊相対論・光学まで多岐に渡っている。

年度/大問,内容

H26

  1. 実験室系での2つの球の完全弾性衝突・1つの剛体球の回転運動
  2. 同心円柱のコンデンサー
  3. 光子の気体分子運動論・熱力学

H25

  1. 回転アームを取り付けた物体
  2. 様々な状況下の荷電粒子の運動
  3. 2つに仕切られた断熱容器中の熱力学

H24

  1. 質点の斜方投射(空気抵抗ない場合・ある場合)
  2. 2本のレール上を滑る棒の磁場下での運動
  3. 井戸型ポテンシャル中の電子の量子力学
■ 対策

分野が決まっている大問1,2でしっかり得点することが大事と思われる。前述したように出題傾向が掴みにくいので、まずは基礎を(範囲を絞らずに)まんべんなく学習すべきである。その上で、複雑な問題設定にも対応できるよう演習問題を多く積むことが必要であろう。大問3に関しては分野すら絞ることが難しく、(時間があれば基礎から網羅しておきたいところだが)万全の対策を取るにはかなりの勉強量が必要になるかもしれない。力学と電磁気学で手一杯なら、とりあえず大問3の過去問をまず解いてみて分からないところを教科書を使って調べながら学習するのも一つの手かと思われる。

■ 数学

■ 出題形式

例年5題の大問から構成され、時間は2時間半である。すべて記述式問題となっている。

■ 出題内容

以下に過去2年間の出題内容をまとめた。見て分かるように傾向はほぼ決まっており、大問1が微分方程式、大問2が確率論、大問4が複素関数論、大問5が線形代数となっている。大問3はここ2年は曲線に関する問題が出ているが、H24では正反m角柱の問題・H23では媒介変数表示したトーラスの問題が出たりとやや範囲が絞りにくくなっている。

年度/大問,内容

H26

  1. (1階・2階)線形非斉次常微分方程式
  2. 漸化式を用いた確率
  3. サイクロイド曲線(媒介変数表示)
  4. 複素積分(フレネル積分の求め方など)
  5. 線形代数(行列)

H25

  1. 線形斉次常微分方程式
  2. 確率密度関数(平均・分散)
  3. カージオイド(極形式の曲線)
  4. 写像f : C→C が表す複素平面上の領域
  5. 線形代数(行列)
■ 対策

分野が決まっている分対策は立てやすいと思うが、5問もあるため結構な勉強量は必要とされるであろう。(個人の得意不得意にもよると思うが)大問1の微分方程式と大問5の線形代数はある程度演習を積めば解きやすい問題なので取りこぼしがないようにしたい。確率論は小問の誘導に乗れれば解けそうな問題が多いので、基礎的なところを押さえておくと良いだろう。複素関数論は、様々な経路での複素積分や写像が表す領域など演習を多く解いて慣れておきたい。

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