北海道大学 法学部 編入学 傾向と対策 

投稿者: | 2017 年 10 月 25 日

北海道大学 法学部

第2年次編入学試験問題 小論文(法学・政治学)

■傾向

法学部の編入学試験は、120分のなかで、2つの課題文(基本的にはひとつが法学分野、もうひとつが政治学分野に関連している)のそれぞれに設問(多くの年度で2問ずつ)があり、それらに対して字数制限付きの記述式で回答する、という形式となっています。課題文は、法学や政治学のテクストにとどまらず、思想史やメディア論、あるいはエッセイなどからも抜粋されています。

設問において課される小論文は、課題文の要約や、課題文のなかで取り上げられている議題に関連する問題について、受験生の意見を賛否や是非とともに記述させる、というパターンがほとんどです。

■対策

受験生が大学1年生であることを配慮してか、試験問題を解くにあたって、専門的で細かい知識が必要とされることはありません。とはいえ、課題文のなかで扱われるテーマはどれも基本的かつ重要であり、議論の争点も定番のものであることから、入門書などのテクストを読み、しっかりと基礎知識を身につけることが重要です。さらに、法学や政治学における基礎的な概念(たとえば、自由、平等、権利、国家、市民など。これらは頻出です)と、それに関わる議論や観点を押さえることで、どんな種類のテクストが提示されても、出題者の意図を読み取って設問に答えられるようにしましょう。このことは特に、意見や考えを記述する問題にとって非常に重要です。

また、設問にある字数の指定についてですが、長いものでは600字ほど書かせるものもあります。その場で読んだ文章について、ポイントを整理しながら論理的に書くという作業のために、限られた時間のなかで文章の要点や論点を確実に押さえる訓練や、小論文を書くトレーニングも欠かせません。過去問をたくさん解いて、出題の形式や制限時間内の答案作成に慣れることも効果的でしょう。

 井口先生