化学科(専門科目:化学) 編入学傾向と対策
【出題傾向】
平成28年度
[1] プランク定数、軌道角運動量子数、電気量子数、イオン化エネルギーの計算、電気陰性度
[2] 結晶格子(体心・面心・単純立方格子、六方細密充填構造)格子エンタルピー
[3] VSEPRモデル、ルイス構造、結合エンタルピー
[4] マックスウェル-ボルツマンの速度分布式
[5] 熱力学(エントロピー、エンタルピー、内部エネルギー、ギブズエネルギー)
[6] 量子力学(波動関数、直交条件)
[7] 有機化学(命名法、三臭化リン反応、Grignard反応)
[8] 有機化学(Newman投影式、立体化学、ベンゼン反応)
[9] 有機化学(シクロヘキセン反応)
平成27年度
[1] 語句説明(VSEPR則、有効核電荷、HSAB則、超原子価化合物)ハロゲン化水素の沸点と酸化数、オキソ酸の酸性度
[2] 金属元素の結晶構造、面心立方格子の充填率、融点、六方最密充填格子、塩化セシウムの結晶の密度、フェリシアン化カリウムの反磁性
[3] 反応の熱力学(エントロピー、エンタルピー)
[4] 反応の熱力学(原子化エンタルピー、イオン化エネルギー)
[5] 量子論、ハミルトニアン式、粒子のポテンシャルエネルギー
[6] 有機化学(混成軌道、二重結合の性質、立体配座)
[7] 有機化学反応(塩化チオニル、ベンゼンのニトロ化)
[8] 有機化学反応(ヘキサ-1-エン、Z-ウンデカ-5-エン)
平成26年度
[1] クーロンエネルギーの計算、アボガドロ定数、格子エンタルピー
[2] 原子価電子対反発モデル(VSEPRモデル)、ルイス構造
[3] 熱力学(内部エネルギー、エンタルピー、定積モル熱容量Cv)
[4] sp3混成軌道計算問題
[5] 水の状態変化時の仕事(計算問題)
[6] 量子力学(波動関数、規格化定数A計算)
[7] 有機化学(酸性度)
[8] 有機化学(各種反応、立体選択)
[9] 有機化学(Sn2反応)
[10] 有機化学(アルケン異性体の安定性)
[11] 有機化学(局所麻酔薬の合成)
【編入学試験対策】
神戸大学理学部化学科の化学の編入試験の難易度は非常に高い。化学の問題としては、大学院受験レベルの知識を問う問題構成である。計算問題も多く、また計算問題においても解答の道筋を示しながら解答しなさい、という指定があるものが多く、説明する力も必要とされる。傾向と対策としては、まず、有機化学を攻略する必要がある。これは、化学の出題範囲の中でも有機化学の割合が最も大きいからである。大学専門~大学院受験レベルの有機化学を習得する必要がある。これは、大学で用いる専門書か大学院対策用の問題集を用いて対策する必要がある。広く深い有機化学の知識が問われ、ここで得点できるかがポイントとなる。他には、熱力学が必ず出題されている。熱力学は標準的な難易度であるがこれも大学の専門書で学習する必要がある。エンタルピー、エントロピー、内部エネルギーの計算、公式は押さえておきましょう。また、量子力学の問題も頻出している。主に、計算問題とそれを説明する記述問題により構成されている。これも本格的に大学院受験レベルの内容となっている。全体的に非常に難易度が高く、大学院受験と同等のレベルとなっている。
染田先生