【法学】
法学では、2つの大問が出題されますが、その内容は多岐にわたっており、幅広い対策が必要です。出題分野は、憲法、民法、および法学関係の時事問題(裁判員制度等)が頻出です。しかし、そのほかに民事訴訟法、行政法、法学基礎論、法哲学などの科目からも出題されています。さらに、年度によって複数の分野から出題されることもあれば、民法のみ、時事問題のみといった場合もあるため、全く知らない科目があるということは極力避けなければなりません。
憲法は、統治の分野が頻出であり、十分な準備が必要です。また、人権分野に関しても事例問題が問われることがあり、基本的な条文、判例の知識が必要です。
民法は、契約自由の原則など、原理・原則の理解を問う問題が多く出題されていましたが、近年では事例問題も増えており、条文・判例の学習も必要です。分野としては総則が多いものの、債権、不法行為、親族などの出題もあります。ただし、いずれの分野も基本的な条文・判例の知識を問うものが中心となっています。
その他の科目に関しては、たとえば民事訴訟法については弁論主義や証明責任、行政法については行政行為や行政指導のように、各科目の基礎的概念とその使い方に関するものが多いため、これらを優先的に学習することが重要です。
さらに、以上いずれの分野についても、時事問題と関連付けて問われることがあるので、条文・判例の学習のみでなく自分なりの意見をまとめる練習も必要となります。
範囲が広いため、短期間で準備する場合には、以上のような点に留意してメリハリのある学習をする必要があると思われます。
池田先生