【全体】
試験は毎年10月と2月に開催され、英語と小論文が出される。ここでは小論文を取り上げる。
【傾向】
2012年度は10月分、2月分ともに「~について、考えるところを記しなさい」という形式で、3つのテーマの中から1つ選択して回答するものである。テーマは一般的なものであり、現代社会に関心のあるものならある程度論じられるはずのものとなっている。
また、2013年度及び2014年度は計4回とも全て同じ問題(社会現象を挙げ、それに社会学的論評を加えるもの)が出されている。大変自由度が高く、また事前に対策も可能であるため、逆にある程度のクオリティを求められるだろう。
全体的に求められているのは、現代社会に関する一般的な関心と、それを社会学的な視点から捉えられているか、の二点だろう。
また、「考えるところを記しなさい」という設問から「社会学的な論評を加えなさい」という設問に変わったところにも若干の意図が感じられる。すなわち一般的な回答ではなく、ある程度社会学的知識に基づく論述が求められているのである。
【対策】
対策としては、社会学全般の幅広い知識をカバーすることより、現代的な問題とそれにまつわる諸理論について、深く理解しておく必要があるだろう。たとえば、「グローバル化」について、単純に(逐語的に)理解するのではなく「ローカル化」「マクドナルド化」などの周辺概念とともに論じたり、日本や世界における実際の社会現象に引きつけて理解していくことが必要なのである。
また実戦的な対策としては、自分の関心のある社会現象についての論評を事前に練っておき、他人に添削してもらうと良いだろう。
中谷先生