神戸大学大学院人間発達環境学研究科 人間発達専攻 こころ系講座 臨床心理学コース

投稿者: | 2014 年 12 月 13 日

大学院入試 傾向と対策

専門科目 傾向と対策

専門科目は、120分、200点。
例年、必須問題1題と選択問題2題の計3題。配点はおよそ1:1:1。

まず、【臨床心理学に関する問題】は必須。問1が用語説明問題、問2が論述問題である。
用語説明問題は、やや細かな知識を問うものもあり注意。たとえば「濃淡反応」や「葛藤外の自我領域」について説明できるだろうか? 参考書や用語集を隈なく勉強しておきたい。25年度では、英語での出題になっている(用語が英語で提示されている。もちろん説明は日本語でOK)。心理英語の知識も蓄えておきたい。
論述問題は、25年度は「臨床における転移」、24年度は「フロイトの局所論・構造論・力動論」、23年度は「うつ病の増加の背景」、22年度は「リストカットの動機と対応」。いずれもテーマ自体は難解ではないが、なんとなく解ってはいてもいざ論じるとなると難しいのではないだろうか? 25年度や22年度の問題では、具体的な事例や心理臨床の場を想定して考えられる力が求められており、24年度では、理論の全体像を理解していることが求められている。

【選択問題】は、4科目のうちから2科目を選択。4科目は、「発達心理学」「人格心理学」「教育心理学」「発達障害」である(24年度以前は「発達心理学」「人格心理学」「認知発達論」「障害児・障害者心理学」であった)。
選択科目もそれぞれ、問1. 用語問題、問2. 論述問題 という構成である。
選択科目の論述は、25年度はやや易化しているものの、これまではなかなか専門的な問題が出題されている。単に用語や人名を覚えているだけでは回答できない。専門科目については、用語や理論の背景や影響関係、実際の臨床場面での適用を考慮に入れた、深い理解が必要となるだろう。

全体的に、幅広くかつ専門的知識が必要とされている。出題分野は教員陣の専門分野からなので、外部からの受験の場合はこの点にも留意して対策しておくとよい。

村田先生