大阪大学外国語学部第3年次編入学 傾向と対策②

投稿者: | 2016 年 2 月 18 日

フランス語

問題数などは年によって異なっているが、大まかに分けると、長文読解、作文、文法問題の3種類の問題が出題されている。制限時間は90分だが、分量が多いので、時間の余裕はあまりないであろう。総合的には難易度は大学のレベルにふさわしいものといえるだろう。
長文読解は、全文または下線部を訳す問題が出題されている。長さは10行程度の時もあれば、A4で半分くらいの時もある。文章自体は特別難解というわけではないが、基本的な文法の理解はもちろん、それなりの語彙力も要求される。普段からフランス語の文章を読む習慣があれば、特別な対策は必要ないが、時間を節約するために、できる限り早く読めるよう、速読の練習をしておくことが望ましい。
作文は数行の日本語の文章をフランス語に訳すという問題が出題されている。分量が多めで、単純に直訳すればよいというわけでもないため、他の問題より難易度は高い。日本語の文章の論旨を読み取って、日本語の表現にこだわりすぎないよう気をつけながら、自然なフランス語で表現することが求められる。対策としては、フランス語の様々な構文を覚えて、使いこなせるようにしておく必要がある。また、独学では限界があるため、可能ならば、ネイティブとメールのやり取りをするなど、定期的にある程度の分量のフランス語を書き、他人に添削してもらう機会を作ることが望ましい。
文法問題の形式は年によって異なっており、ここ数年では、文章を指定された文法事項を用いて書き換える問題、穴埋め問題、動詞を適切な形に変える問題などが出題されている。基本的な文法を理解していれば解ける問題ばかりなので、フランス語専攻を志望する者であれば、特に問題はないであろう。ただし、時間をかけて考える余裕はないだろうから、ケアレスミスには気をつけたい。特に句を節に、あるいは逆に節を句に書き換えたり、直接話法と間接話法の書き換え、様々な代名詞の使い方などに注意しておきたい。取りこぼさないよう、確実に点数を取りたい問題である。

疋田先生