形式は大問三題。大問1では線型代数が出題され、傾向として主に固有値、固有ベクトルを求めさせる問題が出題されているようである。3×3行列についての出題が主であり、レベルは標準。年度によっては、行列のn乗と関連付けた極限や無限級数を扱うこともあるため、数Ⅲレベルの極限、無限級数の知識は持っておくとよい。大問2,3ではともに、微分積分学の範囲から出題される。高階微分、テイラーの定理、関数の極限、重積分、ヤコビ行列式などの知識が求められ、大まかな傾向としては、大問2で1変数、大問3で2変数の微分積分学が問われるようである。特に大問3では、ほぼ毎年2重積分が問われており、これの対策は必須であろう。
試験対策として、線型代数については大学レベルの標準的な演習書で、行列に慣れ、行列式、固有値、固有ベクトル、行列のn乗を求められるようになるとよい。数列の極限や無限級数については、大学の微積分の本を参照してもよいし、あるいはチャート式数Ⅲをやっても良いかもしれない。微分積分学については、これも大学レベルの標準的な演習書で良いが、1変数の微積分では関数の極限、n階微分、テイラーの定理、1変数の積分について、2変数(あるいは多変数)の微積分では重積分、積分の変数変換について、特にしっかりと学ぶ必要がある。
松本先生