同志社大学 神学部 編入学 傾向と対策

投稿者: | 2014 年 9 月 19 日

【全体】
試験は毎年、英語、小論文、口述試験となっている。ここでは英語について取り上げる。

【英語】
毎年、英語の長文二題が出題され、両方とも全訳が要求されている。英文自体の難易度はそんなに高くないが、二題もあるため、大量の早くかつ正確に内容を把握して和訳する技術が求められていると言えよう。内容としては、例年、神学をテーマとする長文と新約聖書から引用された長文とで構成されている。
対策としては、むろん、基本的な語彙と文法の知識は必須であるが、同志社神学部に関しては特に以下の二つの特徴が指摘できる。第一に、普段から新約聖書の文言に慣れ親しんでおくことである。試験中に長文が聖書のどこからの引用であるかが分かれば、大きなアドヴァンテージとなる。できれば、英訳聖書にもなじんでおくのが望ましい。英語の聖書は複数存在するが、解りやすい現代英語に訳されているもので十分であろう。
第二に、英語の神学用語になれておくことである。これは英語の神学のテクストを読み、神学の内容についても理解を深めながら勉強していくのが望ましい。用語のみならず、内容も理解できれば、早くかつ正確に訳す上で大いに役立つからである。勧められる参考書としては、Alister E. McGrath の“Christian Theology: An Introduction”を挙げられる。これは英米圏の神学部で使用されている教科書であり、癖のない平明な英語で書かれているため、神学の用語、内容、歴史について一通りの知識を得ることができる。なお、翻訳としてはアリスター・E. マクグラス著『キリスト教神学入門』神代真砂実訳が出版されているが、訳文の質が悪く、英語の勉強としては参考程度にとどめておくのが無難であろう。
以上を踏まえた上で、英文和訳の勉強していくのが良い。先生に添削してもらうとなお良いであろう。

※英語の長文に関しては2014年度のみ、二題とも神学をテーマとする問題が出題され、聖書からの引用はなかった。この新傾向が定着するのかどうかは現時点ではまだ不明であり、今後の動向が注目される。