私は工学部出身で、もともと有機化学を専攻していましたが、大学院は生命科学系大学院へ進学しました。学部とは別の分野の大学院の進学を考えている方は多いと思いますが、「おちこぼれずについていけるのか?」といった不安を抱えている方がほとんどだと思います。私も当時、そのうちの一人でしたが、大学院では問題なく研究生活をおくれました。
それでは私がどのような事に気をつけて大学院生活を送ってきたか、体験談を含めてお話します。
まず、はじめに苦労したのが実験です。大学院受験のために一通り実験の原理などは頭に入っているのですが、実際にやるとなると、細かい条件やテクニックなどが要求され、なかなかうまくいきませんでした。でもその度に教授や先輩にしつこいくらいに質問をして、教えてもらうようにしました。
そして一番苦労したのが講義の参加です。周りの学生は学部時代から生命科学を専攻していた人たちばかりなので、かなり専門性の高い議論を交わします。それについていくための必要な知識を得るため、ひと一倍、勉強するように努めました。そして今では学会等でもスムーズに議論に参加することができるようになっています。
他分野への転向は他の学生に比べてハンディを背負うことにはなりますが、本人の努力次第で、問題なく研究生活を送ることができます。ぜひ大学院からの異分野にチャレンジしてみてください。
村松先生